屋形船の基礎知識・屋形船初心者の方へ・横浜編

屋形船の基礎知識・屋形船初心者の方へ・横浜編

屋形船といえば江戸・東京。たしかに江戸が発祥であり、今でも東京湾エリアが中心であるのはたしかですが、横浜にも横浜なりの舟遊びワールドがあります。
まずは横浜屋形船の基本的なところをQ&A風にご紹介しましょう。
 
Q.「クルージングと何がちがうの?」
A.ざっくり言って屋形船は「和」、クルージングは「洋」です。また、クルージングは「航行を楽しむ」のがメインですが、屋形船は「船の上で食事や宴会を楽しむ」のがメインです。横浜に関しては、幕末以来の国際都市という性格から、東京に比べてクルージングの比率がやや高いと言えます。少し洋風寄りということです。屋形船を運営する船宿が行っているクルージングも多く、より安く、より手軽に楽しめるものも多くあります。
 
Q.「トイレはあるの?」
A.あります。水洗トイレです。古い船だと和式のこともありますが、大部分は洋式で、温水洗浄便座タイプも多くなっています。ベビーベッドをそなえたトイレを用意している船もあります。
 
Q.「船酔いしそうだけど、だいじょうぶ?」
A.横浜港内をゆっくり行きますので、あまり揺れません。ただし、一部のプランは横浜ベイブリッジを越えて横浜港を少し出て、スピードを上げる部分があることもあります。その場合は少しゆれます。ただ、それほど長時間ではありません。
乗り物酔いしやすい人は、なるべく船体の中央に近い席にすわるといいです。どうしても心配ならば酔い止め薬を飲んでください。ただ、その場合はお酒との飲み合わせにご注意ください。
 
Q.「雨が降ったらどうするの?」
A.屋根があるから「屋形船」なんです。窓も気密性の高いサッシになっていますので、ふつうの雨や雪なら問題なく船内で過ごせます。もちろん暴風雨となりますと欠航になります。その場合は船宿から事前に連絡が来るでしょう。
 
Q.「冬は寒くないの?」
A.冷暖房完備ですので、真冬でも真夏でも船内は快適です。忘年会・新年会で利用する人もたくさんいます。ただ、屋根の上が展望デッキになっていますと、そこはさすがに暖房のない吹きさらしになりますので、寒いです。船の中であたたかい食事を摂り、あたたかい服装で上がるようにしてください。
 
Q.「沈まない?」
A.沈みません。ふつうは。
しかし、「乗り物」で商売をしている者にとって、「安全」は最優先の課題ですから、ここは少しくわしくお答えします。「安全対策」と「補償」という観点から書きます。
 
⑴.安全対策

 屋形船を運航している会社は、日常的に以下のような安全対策を行っています。

① 定期的な避難訓練
緊急時に乗客を速やかに避難誘導できるよう、日頃から座礁や衝突を想定したシミュレーション訓練を行っています。
② すべての乗船スタッフに救命訓練
乗船するすべてのスタッフに基本的な緊急救命措置の訓練を行っています。また、ほとんどの船にAED(自動体外式除細動器)を積んでいます。
③ 業務用無線
船宿の事務所とすべての船を結ぶ業務用無線が用意されています。日常的な業務上のやりとりにももちろん使いますが、災害時など、携帯電話がつながりにくくなったような状況でも安定して通信が確保できます。緊急時の警報なども素早く把握できます。
④ 防災ミーティング
災害を想定した意見交換を行うミーティングも定期的に行っています。
また、こうしたこと以前に、操船スタッフは「一船乗り」として緊急時の航路や行動を熟知しています。
⑤ 緊急時避難桟橋の確保
地震が起こり、津波警報が出された時点で船は緊急避難桟橋に向かいます。桟橋で安全に下船していただいたあと、安全が確認されたビルなどにご案内します。
 
⑵.事故にあった際の補償
屋形船を運航している船宿会社は、ほとんど船客傷害賠償責任保険に加入しています。座礁や衝突など、航行中のすべての事故によるケガが保険で補償されます。
総合賠償責任保険や生産物賠償責任保険、食品営業賠償共済に加入していれば、船内で提供された食べ物による食中毒も保険でカバーされます。
 
Q.「どこから乗ればいいの?」
A.横浜の屋形船は、ほとんどの場合、船宿の船着場からの乗船になります。公共の乗船場はほどんどありません。水上バス「シーバス」の船着場もありますが、これをほかの船宿が利用することはありません。船宿の船着場は、桜木町駅など鉄道の駅から徒歩でアプローチできるところがほとんどです。人数によっては無料の送迎バスで迎えに行くこともあります。
 
Q.「めちゃめちゃ朝早く出港とか?」
A.それは「釣り船」のお話ではないでしょうか。釣り船ですと、たしかに、朝まずめ狙いで早朝に出航するものもあります。船宿によっては、そうした釣り船もサービスしています。釣りもセットにした屋形船プランも中にはありますが、本来は食事や宴会を楽しむのがメインの船ですから、早くても午前10時くらいからの出航になります。夜は8時くらいの出航が最終ということが多くなっています。クルージングだと、中にはもう少し遅い出港のものもあります。
 
Q.「ずっと船に乗っていて、飽きない?」
A.まずは食事や宴会を楽しんでいただきます。食事以外の時間も、屋形船はランドマークタワー、横浜コスモワールドの大観覧車、赤レンガ倉庫、大桟橋、山下公園、横浜ベイブリッジなど、見ごたえのある観光名所を巡りますので、お楽しみいただけるでしょう。横浜は、一年中どの時期に来ても、またどの時間帯でも、それぞれなりに楽しみ方がある街です。飽きることはないでしょう。
 
Q.「どのくらいの時間、乗ってるの?」
A.宴会付きの舟遊びは2時間30分くらいが標準です。ただ、クルージングの方では1時間程度の短いプランもあり、安く手軽に楽しめます。食事なしなら予約なしでひとりでも乗船できることもあります。
 
Q.「カラオケはできるの?」
A.ほとんどの場合、できます。というよりも、船の上で宴会をし、歌舞音曲を楽しむことこそが舟遊びの伝統、本来の姿です。屋形船にとって得意分野と言っても過言ではありません。カラオケどころか、「船上ライブ」ですら、できないことはありません。ただし、それは貸切でのこと。乗り合いでのカラオケ利用は制限されることが多いです。
 
Q.「何が食べられるの?」
A.天ぷらやお刺身を中心とした和食が主流です。先付け、お吸い物から始まる会席コース料理スタイルもあれば、舟盛りのお刺身や大皿の天ぷらを取り分けて食べるスタイルもあり、冬は鍋料理など、さまざまです。横浜は古くからの国際都市ですから、和食以外のプランも目立ちます。中華街にちなんで「飲茶&点心ランチビュッフェ屋形船」とか、ドイツにならって「オクトーバーフェスト・ビアガーデン屋形船」とか、国際色ゆたかな企画が、各船宿の努力やくふうで提案されています。
 
Q.「予約しないと乗れないの?」
A.少人数の「乗り合い」も含めて、屋形船は基本、「要予約」です。「シーバス」など、水上バスでは食事なしなら予約不要、ひとりからOKというミニクルージングもありますが、宴会のあるふつうの屋形船は必ず予約が必要です。繁忙期や人気イベントの時期は、なるべく早めに予約されることをおすすめします。
 
Q.「お高いんじゃありません?」
A.屋形船は安くはありません。ひとり1万円は最低でもかかります。
しかし、料理の質や楽しさ、飲み放題プランだとお酒の持ち込みが自由にできることなどを考え合わせると、むしろとても安いと言えます。
クルージングの方ですと、昼・夜ともにプラン内容によってはひとり数千円程度から楽しめるものもあります。風景・夜景を楽しむのがメインで、時間も短く、食事はないか軽食といったパターンですね。


屋形船を横浜で貸切・乗合